ワンデイワンコーラ・ム
 
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【2011.05.21 Saturday 】 author : スポンサードリンク
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私の愛した男たち1
毎回この季節になるとあの人のことを思い出す。
早いものであの人が逝ってもう20年が経つのね。
最初の出会いは15の夏、私はバー「サマンサ」で踊り狂っていたあの頃、狩った猪を片手にヨチヨチ歩きで私の胸ぐらを掴んだのがあなただったの。
そしたらあなたったらこう言ったわ。
「狂暴な野性児と実年齢18歳の三歳児どっちがいい?」って。
その翌日から片手にクマのぬいぐるみ、口にはおしゃぶりをくわえてたのは言うまでもないけど。
そんな彼も兵役でベトナムに行ってしまって。
手紙を書いても書いても行き先が分からず戻ってきてしまって。
私がクスリに走ったのはあの頃。ブッ飛ぶことしか考えてなかったの。
そしてあなたの兵役も終わりかすかな思いを信じて帰りを待ったわ。
そしたら家のインターホンがなって急いでドアを開けた。
そしたら彼の部隊の友人が来て。
「彼は我々の作った長さ5キロの落とし穴にかかってしまった」と伝えられたわ。
この伝えに来た友人が後の夫なわけだけど、あの時は荒れたわ。まぁ荒れた。
酒に溺れ、クスリに溺れ、悪いこともいっぱいした。お姉ちゃんのシスコーンを全部食べたり、お供えのミカンを食べたりピンポンダッシュなんか親指に豆が出来るぐらいしたわ。
でも何をしても忘れられないの。

それから5年の月日が経ったわ。
私ももう忘れてサマンサでまた踊り狂ってたの。週5くらいのペースで。

そしたら嘘かと思ったわ。あの人が半裸で腹踊りしながらこっちへ来て。
今でも忘れられないわ。

彼に訳を聞くと落とし穴の2キロあたりであのなんて言ったらいいのかしら。
サスケのファーストステージのはりつくやつみたいな感じで助かったんですって(言っとくけど私はバリバリのアメリカンよ!)
そして彼が夫を裏山へ生き埋めにし、新しい生活を始めたの。
私は殺ってないわ。事実を知ってるだけで関与はしてないの。
そしていつものようにサマンサで踊り狂ってたの。
今度は二人で。
彼がドリンクを取りに行って戻ってくる彼を見ているとこんな幸せなことはないと思ったわ。
「ハーイお待たせ」と目の前に来た瞬間、彼は視界から消えたわ。
私がハイヒールで華麗なステップでダンシングしてた床が腐って折れちゃったの。
今度は助からなかったわ。
私は今ダンシング殺人の終身刑で網走でこれを書いてるの。
彼は穴が好きだったのね。今も穴の中でぐっすり眠ってることでしょう。

私はもうこんなにも老けてしまったわ。
でもあなたはあの頃のまんまなの。
あぁ愛しのデカ・プリ男。っていうか哲也。
なんであなたは哲也なの。
【2010.08.05 Thursday 06:02】 author : reowen0124
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【2011.05.21 Saturday 06:02】 author : スポンサードリンク
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